低用量ピル(OC/LEP)とは
低用量ピル(Oral Contraceptives / Low-dose Estrogen-Progestin)は、エストロゲンとプロゲステロンを少量含む経口避妊薬です。毎日1錠を継続的に服用することで、避妊効果に加えて月経関連症状の改善にも用いられます。
アフターピルとの違い
アフターピル(緊急避妊薬)が「避妊失敗時の最終手段」であるのに対し、低用量ピルは「計画的な避妊」を目的とします。
| 項目 | 低用量ピル | アフターピル |
|---|---|---|
| 服用方法 | 毎日1錠を継続 | 性交後72時間以内に1回 |
| 避妊効果 | 約99%(正しく服用時) | 約81%(72時間以内) |
| 月額費用 | ¥2,500〜¥3,500 | ¥6,930〜¥7,480 |
| 処方 | 医師の処方が必要 | OTC化で薬局でも可 |
| 用途 | 計画的避妊・PMS治療等 | 緊急時の避妊 |
低用量ピルの3つの効果
1. 高い避妊効果(約99%)
正しく服用した場合、低用量ピルの避妊効果は約99%と非常に高く、コンドームより確実です。排卵抑制と子宮内環境の変化により、妊娠成立を防ぎます。
2. 月経困難症・PMSの改善
月経痛が重い、月経前症候群(PMS)で日常生活に支障が出る方への治療薬としても使用されます。保険適用される場合があり、治療目的なら月¥1,000程度で済むこともあります。
3. 月経周期のコントロール
毎月の月経周期が安定し、旅行・スポーツ大会・受験など重要な予定に合わせて月経をずらすことも可能です。
低用量ピルの種類
主要な低用量ピルには以下のような種類があります:
第1世代
- シンフェーズ®:歴史が長く実績豊富
- ルナベル®:月経困難症で保険適用
第2世代
- トリキュラー®:三相性、ホルモン変動が緩やか
- アンジュ®:トリキュラーのジェネリック
第3世代
- マーベロン®:にきび改善効果あり
- ファボワール®:マーベロンのジェネリック
第4世代
- ヤーズフレックス®:連続服用が可能
どの種類が合うかは、年齢・体質・既往歴によって異なります。初めての方は医師の問診を受けて選択することが推奨されます。
オンライン診療での処方
2022年以降、オンライン診療経由での低用量ピル処方が普及しました。クリニックフォア、メデリピル、スマルナ等のサービスで、月額¥2,500〜¥3,500で定期配送が受けられます。
ただし初めて服用する方や持病がある方は、初回だけでも対面診療を経由することを推奨します。血栓症リスクの問診が対面の方が安全な場合があります。
詳細はオンライン診療16社比較をご覧ください。
低用量ピルが向かない人
以下に該当する方は、低用量ピル服用に注意が必要です:
- 40歳以上の喫煙者(血栓症リスク上昇)
- 高血圧・脂質異常症・糖尿病合併症のある方
- 偏頭痛(前兆ありタイプ)の既往
- 血栓症・脳梗塞・心筋梗塞の既往
- 授乳中(産後6ヶ月未満)
- 乳がん・子宮体がんの既往
これらに該当する方は、対面で医師に相談し、別の避妊法(IUD等)を検討してください。
緊急避妊との関係
低用量ピルを継続服用していれば、緊急避妊薬を必要とする場面は大幅に減ります。アフターピルを2回以上必要とした方は、低用量ピルへの切り替えを強く推奨します。
長期的には、低用量ピル(月¥2,500〜)の方が、繰り返しのアフターピル(¥7,000/回)より圧倒的にコスト効率が良くなります。
参考文献・出典
- 日本産科婦人科学会「OC・LEPガイドライン2020年度版」
- 厚生労働省「低用量経口避妊薬使用ガイドライン」
- 各オンライン診療サービス公式情報
※ 本記事は厚生労働省・日本産科婦人科学会等の公的情報をもとに編集部が整理したものです。情報提供を目的とするものであり、特定の治療を推奨するものではありません。実際の服用にあたっては、必ず薬剤師・医師の指示に従ってください。
※ 価格情報は2026年5月時点のメーカー希望小売価格をもとにしています。